アスベスト飛散防止の大気汚染防止法『改正』を考える

2020年の通常国会に、環境省の所管で、アスベスト(石綿)含有建材の除去時の対策を規定している「大気汚染防止法」(以下「大防法」)の「改正」案が、3月10日に閣議決定され・国会に退出されました。この4月に審議入りして、4月中にも成立させられようとしています。今回の「改正」案は、これまでアスベストのレベル1~2相当の建材を対象としていた同法を、レベル3の建材も規制対象としようとするものです。その点では評価できますが、わたしたちが求めるアスベストの飛散防止水準から見て極めて不十分な内容となっています。

この間相次いで起こっている地震や台風などの大規模災害でのアスベストの飛散が心配されています。レベル1建材である、発じん性が著しく高い吹き付けアスベスト使用の建物は280万棟あると言われています。レベル3建材の成形板は約3千3百万棟もの木造建設、一戸建ての建物に使われており、これらの建物はこれから解体のピークを迎えると言われています。アスベストの飛散防止の強化は、まさしく喫緊の最重要課題です。

この討議資料は、環境省の大防法「改正」案の不十分性を指摘し、より実効的なアスベスト飛散防止の内容となることを求めて発行するものです。

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