「いの健」全国センターの目的

 1998年、働くもののいのちと健康を守る全国センターは、多くの働く人たちの期待を担って結成されました。労働組合、医療団体、弁護士団体、労災職業病の被災者、支援の人たち、労働安全衛生分野の研究者などが加盟しています。

 全国センターはその目的として「健康障害と災害・疾病の防止。安全衛生の確保と完全な補償の実現。いのちと健康を守る事業を通じて、人間が尊重され、安心して働ける職場・社会の建設に寄与すること」を掲げています。

そして、3つの特徴を持った全国組織として活動しています。

     
  1. 労働者はもちろん農民、中小・自営業者等すべての働く人が結集していること
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  3. 専門家・研究者が参加し、働く人たちと共同していること
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  5. 予防重視の立場で活動していること

 過労死110番が全国的に初めて行われたのが、1998年でした。その後、過労死遺族、弁護団の献身的な運動により、「過労死等防止対策推進法」が2014年に制定されました。しかし、労災認定数だけをみても、過労死・過労自死は減っていません。特に、就職して間もない青年労働者の過労自死が大きな社会問題になっています。

 また、非正規労働者の増加や「雇用によらない」働き方をする人の増加による無権利状態の人の拡大など、働くひとのいのちと健康を守る活動に新しい課題が生まれています。

「いの健」全国センターの取り組み

<情報発信>

 「通信」(毎月)「季刊誌」(年4回)「ホームページ」出版などでの広報活動を重視しています。
 「通信」は全国センターの取り組みと同時に、各地・各団体の取り組みの交流を中心に掲載しています。
 また、「季刊誌」は、「ハラスメントを職場からなくす」「依存症を考える」「パワーアップ労組の労働安全衛生活動」など「いのちと健康」を軸に様々なテーマについて、問題提起、活動交流を進めています。

<大いに学び、活動家養成>

 いのちと健康を守る活動の前進は、安全衛生の活動を進める人を職場、地域に数多く養成することにかかっています。そのために、学習・教育活動に力を入れ、「労働安全衛生中央学校」「健康で安全に働くための活動交流集会」「労働安全衛生中央カレッジ」などを開催しています。
各地方の「いの健」センターやブロックでもセミナーや学習交流会を開催しています。

<研究会・政策提言>

 働く現場と専門家・研究者を結び政策提言を行うことを重視しています。現在は、メンタルヘルス研究会、SE労働と健康研究会、化学物質研究会などを進めています。また、関連する学会から、様々な研究成果を吸収して活動に活かしています。また、過労死等防止対策推進全国センター、じん肺キャラバン、労働法制中央連絡会などに参加し、ともに活動を進めています。

<相談・支援・交流>

 過労死・過労自死、じん肺・アスベストなどの労災・裁判闘争の支援とともに、労災認定基準の改善などに取り組んでいます。また、裁判闘争交流集会などを開催し、全国の活動交流を進めています。

<国際交流と連帯の活動>

 国際労働基準から大きく立ち遅れた日本の「異常さ」をただすために、ILOの「条約・勧告・決議」の学習や批准の運動を進め、日韓交流などを通じ、国際連帯の活動を進めています。